
NO.555
米あらふ白きにごりは咲き垂れし秋海棠の下ながれ過ぐ 【『左千夫歌集』】

NO.556
垂乳根の母が釣りたる青蚊帳をすがしといねつたるみたれども 【『長塚節歌集』】

NO.557
つと入れば胸おしろいに肌ぬぎし君ありわれに住ねと云ひける 【『酒ほがひ』】

NO.558
病める児はハモニカを吹き夜に入りぬもろこし畑の黄なる月の出【『桐の花』】

NO.559
たはむれに母を背負ひて そのあまりの軽きに 泣きて三歩あゆまず【『一握りの砂』】

NO.560
よこ抱きに乳をのませつつものをとる 茶の間の秋の 妻の顔かな【『黄昏に』】

NO.561
我が母よ死にたまひゆく我が母よ我を生まし乳足らひし母よ【『赤光』】

NO.562
椿の蔭をんな音なく束ねけり 白き布団を乾しにけるかも【『切火』】

NO.563
外風呂に湯あみし居れば月読は山の端いでてわれを照らせり【『川のほとり』】

NO.564
身はすでに私ならずとおもひつつ涙おちたりまさに愛しく【『林泉集』】

NO.565
吾子よ吾子よくるしからめど力出しこのいたつきをしのぎてくれよ【『紅玉』】

500
画惚眸美術展回遊記(一)

501
画惚眸美術展回遊記(二)

502
可憐なユーディット

504
カナレットのサン・マルコ広場

505
聖アントニウスの誘惑への誘惑

506
花子の首

507
煙靄のモネ

508
菩薩と飛天

509
ボッティチェルリの不思議な「受胎告知」

511
マグダラのマリアの乳首

512
プロフィールの美女

513
屠蘇機嫌の美術館御託
—食は器を選ぶー
514
眼差しの哀しみ

515
有為転変するテルヲ

516
斜め後ろの眺め

517
絢爛!絵巻又兵衛

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夢二の寒さ騒がれてこそ

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横顔のリリシズム

520
ロートレック、心残りのままに
