NO.435
あなたはほんとうのおよめさんではにのだ王子は花よめさまの顔から面ぎぬをまくりました。
NO.436
さようでございます。して、そのりんごは、ここにございます。
NO.437
お金が五ターレルほしいの。そうすりゃ、ぼくと、かあさんの命をつなぐものが買えるんだがなあ
NO.438
このおおきな都はどなたの?もちぬしは、つぐみのひげの王さまさ、おまえが亭主にしていたら、これはおまえのものなのに
NO.439
おお、いい子だ。だれがおまえがたをここへつれてきたの。えんりょうなくおはいり。
NO.440
重ねて私をお救い下され候やうの思召しも候はば シートムロームベルクの黄金城へお運び願ひ上げ度、それは貴方様のお力に及び候事、よくよく承知致し居り候
NO.441
謎をひとつだしてやるがね、 あいつらにや、 一升の飯を一度に喰ったって、 当りっこないさ どんな謎だい
NO.442
月やあらぬ春やむかしの春ならぬ わが身ひとつはもとの身にして
NO.443
白玉がなにぞと人の問ひしとき 露とこたへて消えなましものを
NO.444
からころも着つつなれにしつましあれば はるばる来ぬる旅をしぞ思ふ
NO.445
駿河なる宇津の山辺のうつつにも夢にも人にあはぬなりけり
NO.446
名にしはばいざこと問はむ都鳥 わが思ふ人はありやなしやと
NO.447
箇井つの井筒にかけしまろがたけ 過ぎにけらしな妹見ざるまに
NO.448
風吹けば沖つ白波龍田山 夜半にや君がひとり超ゆらむ
NO.449
わればかりもの思ふ人はまたもあらじと 思へば水の下にもありけり
NO.450
いでていなば誰か別れのかたからむ ありしにまさる今日はかなしも
NO.451
桜花散り交ひ曇れ老いらくの 来むといふなる道まがふがに
NO.452
君や来しわれや行きけむおもほえず 夢かうつつか寝てかさめてか
NO.453
行く蛍 雲の上までいぬべくは 秋風吹くと雁に告げこせ
NO.454
つひにゆく道とはかねて聞きしかど昨日今日とは思はざりしを
NO.455
七月ばかりいみじう暑ければ よろづのところあけながら、
NO.456
職におはしますころ、八月十餘日の月明るき夜
NO.457
男も女も、けぢかき人思ひ、かたひき、ほめ、人のいささかあしきことなどいへば 腹立ちなどするがわびしうおぼゆるなり。
NO.458
八幡の行幸のかえらせらまふに、女院の御桟敷のあなたに御輿とどめて、御消息申させたひしなど、・・・
NO.459
小兵衛といふが、赤紐のとけたるを、これむすばばやといへば、実方の中将よりてつくろふに、
NO.460
月のかげのはしたなさに、うしろざまに、うしろざまに すばり入るを、つねにひきよせ、あらはになされて わびるもをかし
NO.461
正月七日、白馬見にとて、里人は車清げにしたてて見に行く
NO.462
欄省花時錦帳下と書きて末はいかに、末はいかに とあるをいかにはすべからむ
NO.463
うへのこなたにおはしませば、戸口の前なるほそき板敷にゐたるまひて、ものなど申したまふ
NO.464
あさましう、いつくしう、なほいかで、かかる御前に馴れつかうまつらむと、わが身もかしこうぞ おぼゆる